「ベテル」社名の由来
「ベテル」とは
イスラエルにある土地の名前です。現在では、エルサレムから北に20㎞程行ったところにある小さな町です。ヘブル語で 「ベテル」は「Beit El」と表記されます。Beitは家、Elは神、つまり「神の家」と云う意味です。
「ベテル」の由来
まず会社の名前をどうするか!? 創業にあたり、どこにでも有る名前「株式会社スズキ○○○」は何とも面白くない、何かいい名前は無いかな、と考えました。
試案の末、大学がミッションスクールの関係であったこともあり、旧約聖書の創世記の物語のイスラエル民族の父と呼ばれるヤコブ少年の話がとても心に残っていたので、何か名前を付ける時には是非この名前を使おうと考えていました。それが「ベテル」でした。
「ベテル」の由来はこうです。(旧約聖書 創世記25章~28章)
ヤコブの父イサクには2人の息子(彼らは双子でした)がいました。長子(長男)はエソウで、次男がヤコブでした。父イサクが年老いて長男に全ての財産を相続させる時に事件が起こりました。
長男のエソウは考えが甘く、粗野で、次男のヤコブは緻密で計算高い男でした。父は年老いて感覚がなくなり始めて、死期が近いのを感じて長男に相続の儀式を行うことにしました。この儀式は天地創造の神と父と相続人との間で行う厳粛な儀式でした。
父が長子の権利(遺産相続権)を兄エソウに譲ろうとした時、弟ヤコブは母と共謀して父ヤコブを騙し、兄エソウが不在の時に、長子の権利を横取りしてしまいました。兄はカンカンに怒りヤコブを殺すと言い出しました。そこでヤコブは母の生れ故郷へ逃亡の旅に出ました。
旅の途中、犯した罪のゆえに罪悪感にさいなまされていたある日、旅で疲れて荒野で石を枕に野宿をしていた時のことです。夢で天国から枕元に向かつて梯子(はしご)が下され、天使が行き来しているのが見ました。そして天から声がありました。“私はあなたの神、主である、私は貴方がどこに行にも貴方と共に在り貴方を見捨てない” 夢から醒めたヤコブはここで初めて頭の理解でなく心で神を感じ理解し本当に自分の身近なものとして神を感じたのでした。そして神体験をしたその場所を「ベテル」と呼んだのでした。
この後ヤコブは様々な問題に遭遇しますが、その時いつもこの出来事を思い出し、神は常に私と在ると考え勇気が湧いてきたのでした。その人生は波乱に満ちたものでありましたが、誠に祝福に溢れたものでありました。ヤコブはイスラエル民族の父となりました。イスラエル民族は特異な民族で人類のリトマス試験紙と言われています。イスラエル人は少数民族でありますが、世界中に散らばり、最先端技術、経済、学問、エンターテイメント分野で活躍し成功している人を多く輩出しています。
私も30才で創業し今年で46年間皆様に支えられここまで来る事が出来ました。良い時も悪い時も共いてくれる神を思い出して、“貴方がどこに行くにも、貴方を守り、貴方を捨てない” その主なる方により頼んで走り抜く工程を走り抜くつもりです。おごる事なく前進して行きたいものです。
2020年6月
取締役会長 鈴木英一